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野球やサッカーなどチームプレー競技では、同じ選手でも監督やコーチの指導法で
結果が大きく変わってきます。弱小集団と言われたチームが、監督が変わったこと
によって快進撃をしたりするさまは、見ていて気持ちがいいものです。
2015年、16年と箱根駅伝を連覇した青山学院大学の原晋監督もその１人でしょう
連覇を果たした青山学院大学は、2015年に優勝するまでは、強豪校とはみなされて
いませんでした。その勝ち方も鮮やかで、とくに連覇を果たした今年はどの区間で
もトップかそれに次ぐ成績を残して圧勝。それまでの記録を大きく更新しました。
何より世の中を驚かせたのは、青山学院大学の選手の誰もが楽しそうに走る姿でした。
原監督はもともと実業団で走った経験のある人でしたが、これといった記録も残
せず５年で引退し、一般社員として再スタートを切った経験をもっています。当時
は高卒の新人にも仕事の実績で負けるほどダメな社員だったと言います。しかし、
出向を契機に自分の営業スタイルを確立し、１００人を抱える事業部隊のトップと
なりました。その経験が、箱根駅伝連覇達成に活かされています。
先ごろ退任した女子サッカー日本代表「なでしこジャパン」の監督・佐々木則夫
さんも実業界の経験を監督業に活かした人です。上から目線ではなく、「横から目
線」という独特のコミュニケーションスタイルで、選手とフランクで繊細な関係を
作り上げて、世界の強豪チームと体格で劣る日本選手をまとめ、見事チームを世界
一の座に導きました。
また去年行われたラグビーのワールドカップで強豪を次々と撃破した日本代表
チーム。その立役者であるエディー・ジョーンズヘッドコーチも、一般のビジネス
経験はないものの、ビジネスをよく理解し、応用しているリーダーとして知られています。
なぜ彼らは、不可能にも思えるような結果を残すことができたのでしょうか。
そこには現代の名将に共通した強い組織をつくるための、独自理論とノウハウが
あったのです。
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